学校長あいさつ
精華小学校は2022年に創立100周年を迎えました。
創立された1922(大正11)年は、大正自由教育運動の興隆期に当たります。精華小学校は、この時期に創立された他の私学と同じく、それまでの画一的で型にはめた教育からの脱却を図り、子どもの個性を大切にする自由で生き生きした教育を目指しました。それが「教育の五原則」として掲げられた建学の精神です。すなわち、「自由個別的教育」「自主自発教育」「自主教材を重んじ見学体験を重視」「体育を重んじ自由運動作業を奨励」「知識偏重を避け情意の修練を重んず」というものです。
同時に、「人のお世話にならぬよう」「人のお世話のできるよう」という校訓を精神的な柱としつつ、人間性を養う教育を貫いてきました。
創立者佐藤善治郎は「子どもの心は白紙のようなもの。一番先に墨を落とす人が最も大切で、すでに草紙のようになっていては教育の効果は鮮明では無い」といわれました。現在も私たち教員は、子どもたちの心に落とされた一滴の墨が線になり、さらに様々な彩りを加えて成長していくように教育を展開しています。そして、時代の要望にも応えられるよう最新の情報を元に改善を加え、今後も世界の人々のために貢献しようとする優れた人材を育成していく所存です。
この間、関東大震災や戦争の惨禍をはじめとする様々な受難の時期に遭遇しました。創立者佐藤善治郎や創立者から全幅の信頼を寄せられて小学校の経営に当たった2代校長岸田与一は、その都度強靱な精神力を持って乗り越えてきました。
今も創業期の理念は時を超え大切に継承されていますが、同時に時代の要望にも応えられるよう最新の情報を元に改善を加えています。今後も世界の人々のために貢献しようとする優れた人材を育成していく所存です。
校長臼井 公明